十年以上前に公な機関の主催する介護用品発明工夫コンテストで抑制衣類が入選したことがありました。
作成したのは家庭で介護をされている主婦の方です。
現在も色々なタイプの通称「つなぎ服」が販売されていますが、介護保険事業所においては抑制衣類や4本柵の使用などが禁止されています。
しかし、家庭で介護している人にとって、そんなことは言っていられない現実があるのでしょう。
衣類が漏れないようにおむつを何枚もあてがったり、手を縛らないまでも特殊な手袋をはめたり…と工夫は変な方向へ…
施設では禁止されているのでと短期入所で普段着ている「つなぎ服」の使用を認めなかったら、自分でお尻を引っ掻いてしまい大きな表皮剥離を作ってしまうケースもあります。
言葉ではいいこと言えますが、現場はいつも厳しい状況です。
でも、あえて、この困難な領域に切り込み、カンファレンスで話し合う場を設けることで確実に職員のモチベーションは上ります。
「入所者が用事もないのにナースコールを押すんです」
これは、ありがちな介護職員の言葉ですが、この職業の魅力に全然、気が付いていない証拠です。
「伝えたいことがあるからナースコールを押されるのです」
ナースコールに関してはこれが全てです。
オムツを外してしまう行為に対しても、同じことが言えそうですね。